みなみやまがた幼稚園では、週4回の炊きたてごはん給食、月2回のパン・牛乳給食を実施しています。
その中でも、特に推奨しているのが、週2回の「胚芽精米給食」です。
山形県食育ネットワークでも「21世紀の主役・総合ビタミン剤」として注目を浴びている食材。それが、「胚芽精米」です。
幼稚園で初めて「胚芽精米」を食べた子ども達の反応おこげのように香ばしい匂い、黄色味がかった炊きたてのお米・・・
健康の源となる栄養分がたくさん入っていて、体を丈夫にするお米であることを伝えると、胚芽米の粒を真剣に見つめ、観察する子ども達。
- ●匂いを嗅いでみたり、少しずつ口に入れ、よく噛んで味わっています。
- ●一口食べて「美味しい!匂いがいつもと違うかも!」
- ●「なんか、ピーナツが入っているみたいで美味しい!」
- ●「ビタミンたっぷりで頭も良くなって美人になる?」
白米より多く含まれる栄養素
■ ビタミンBlの働き
少年犯罪の続発は「栄養に原因がある」との説が注目されています。厚生労働省の国民栄養調査によると、ビタミンB1・B2・カルシウム・鉄分などの栄養素が欠けた子どもが増えていると言います。その原因は不適切な食事にあり、ビタミンが不足すると脚気(かっけ)になったり、心臓が肥大したり、脳性脚気といわれる認知症や、手足のしびれなどが起き、心のゆとりがなくなると言われます。
アメリカでビタミンB1不足の実験を行ったところ、2~3ヵ月もすると全員がノイローゼになり、仕事や勉強もしなくなり、いらいらしたり極度のヒステリー状態になったという報告があります。そこでアメリカではビタミンB1を、『道徳ビタミン』と名付けたそうです。
ビタミンB1不足の解消には、『はいが精米』が最適と言われる由縁です。
■ 食物繊維とビタミンB群
食物繊維は、便秘の解消に大変効果があります。『はいが精米』には食物繊維が多く含まれています(白米の3倍)。ビタミンB1も白米の3倍含まれます。ビタミンB群は、腸内細菌を増やして、その活動を活発にし、腸の働きを非常によくします。慢性の便秘を防ぐにも治すにも、便秘になりにくい食生活を毎日継続することが大切です。
『はいが精米』は、食感が白米とほとんど変わらないため、毎日美味しく食べ続けることができます。食べる量は、1日1合(茶碗に軽く3杯分)程度を目安にします。
■ 注目の栄養素「ギャバ」
ギャバは「γ(ガンマ)アミノ酪酸」の通称で、人間の体の中では脳内に多く含まれています。
ギャバは、神経のたかぶりを抑えて正常な働きに戻す役割をします。
ギャバは食品では「お茶」からしか見つかっていませんでしたが、平成2年に「胚芽精米」に多く含まれていることが分かり脚光を浴びると共に、大いに期待されています。
■ ギャバの働き
ギャバは、コレステロール・中性脂肪を減らす効果があります。
ギャバは、血液を浄化し、動脈硬化を防ぐ効果が大変大きいことが判明しています。
ギャバは、腎臓の働きを活性化させ、利尿(尿の出を良くする)作用を促し、不要な塩分を体外に排泄することで血圧を下げることがわかっています。
ギャバは、肝臓を活性化させる働きがあります。また、肝臓中の脂肪の量を減らします。
体内に吸収されたギャバは、1〜2時間で体内の血中濃度が最大になり、肝臓、盲腸、腎臓、膵臓、脾臓の順に蓄積されます。蓄積されなかったギャバは、4〜5時間で自然に消失します。
■ 水に浸すとギャバが10倍に!
「胚芽精米のギャバ」は、水に浸すと10倍に増えます。
100gの胚芽に含まれている25〜30mgのギャバが、水浸後は250〜300mgに増えることがわかっています。
更に肝臓を活性化する働きがあります。